そして・・・185系定期踊り子号・ライナー号終焉の日 21−3−12 |
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まず、朝の上りライナー号は地元の小田原駅で出発を見届けることとした。
1番手は
6:19発湘南ライナー2号
3722M 185×15
この車両は国府津を出区して根府川で折り返して来てライナー号となる。
ホーム先頭での撮影者は十数名ほど。
(「葬式鉄」見物と題していながら自分も撮影している・・・。) |
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2番手
6:25発おはようライナー新宿22号
3452M 185×10
この車両は熱海から回送で上ってくる。
鉄道ファンのみならず一般の人で写真を撮っている人も多数見受けられる。 |
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3番手
6:37発湘南ライナー4号
3724M 185×10 |
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当然ながら今日のライナー号は満席表示が続く。
4〜6番手のライナー号で使われる
215系は興味が無いのでパスし、その間の時間を使って改札を出た所の店で朝食とした。
なお、以前大きな被害を受けて撤去された特大の小田原ちょうちんは復活している。 |
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さてホームへ戻って7番手は
7:41発おはようライナー新宿26号
3456M 185×10 |
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8番手
7:59発湘南ライナー10号
3730M 185×7
(1本だけ使われるOM編成) |
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最後9番手
8:09発湘南ライナー12号
3732M 185×15
この車両は茅ヶ崎を出て根府川まで行って折り返して来てようやくライナー号となる。
今朝のライナー号はどれも定刻通り出発して行ったようだ。 |
さて、今朝は曇り空、午後には雨も降る予報。
突然ですが人生の中で同じ日が二度やって来る事などあるのでしょうか?
今まで「歴史は繰り返す」という言葉を何度か使ってきた。しかし今日は
原田知世の「時をかける少女」ではないけれど
私には45年前のあの日の2度目の日が
やって来た様に思えてならない。 |
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今から45年前、東京から伊豆方面に向かう国鉄の特急157系あまぎ最終日は小雨模様であった。
<再掲>
3023M 157系9連南チタ
下り特急あまぎ2号 伊豆急下田行き
76−2−29小田原付近
(下り方引き上げ線 線路終端部より撮影) |
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当時、「葬式鉄」という言葉は無かったが、東京駅の今は無き13番線ホームはファンでごったがえしていた。言うまでもなく私もその中の一人であった。ホームでファンの整理に必死になっている駅員の姿・声は今でも鮮明に覚えている。
<再掲>
(クリックすると当日の東京駅ホームの案内放送が聞けます。10分17秒)
3024M上りあまぎ2号
東京駅到着14:35 |
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<再掲>
あまぎ2号の折り返しで、東京発下りの最終となる157系あまぎ3号伊豆急下田行き
3025M 157系9連6M3T南チタ
私が157系に乗ったのは
ただ1回この日この列車であった。
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45年ぶりに同じ日がやってきた私は
185系踊り子号の見とどけにまず熱海駅へと移動した。
乗り換え通路には多数の185系踊り子号のポスターが・・・。 |
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【お決まり行事その1、分割作業】
10:20着踊り子3号伊豆急下田・修善寺行き3023M(185×15)はここ熱海で分割し、前10両が伊豆急下田、後5両は4023Mとなって修善寺へと向かう。
この作業は昔から一般の人もよく見物している。 |
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うしろの修善寺編成が後退して離れた。 |
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10:23伊豆急下田行きが発車し
続いて10:25修善寺行きが発車して行った。 |
発車案内表示器は少し前からか、なかなか楽しいものになっていて、観光客もスマホを向けている。 |
その表示がされていた10:57発踊り子5号(185×10)が定刻通り発車して行った。 |
ラスカ熱海で昼食をとって、つぎは【お決まり行事その2、併結作業】
これは分割作業よりも注目され、特に13時過ぎは上りの踊り子8号の併結と下りの踊り子13号の分割の
時間が重なるので熱海駅ホーム一番の賑わいとなり既にギャラリーであふれている。
13:21、まず4番ホーム東京寄りに4028M踊り子8号修善寺編成(185×5)が先に到着する。 |
13:30、伊豆急下田からの3028M踊り子8号(185×10)が接近してくるが、
この時既に2番線からは踊り子13号が分割して伊豆急下田と修善寺への出発が終えている。 |
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2〜3回の一旦停止をしながら先着の修善寺編成と連結し、13:33定刻に東京へと発車して行った。
このあと約1時間後には伊豆急下田からの3030M踊り子10号(185×10)が上っている。 |
185系最後の踊り子16号は同じく熱海で併結し終着東京へと向かった(16:42撮影)。
今まで踊り子号を何百本撮ったであろうか。
185系特急踊り子号を初めて撮った所と最後に撮った所は共に
私のホームグラウンドであった。 |
自宅にはとっくの昔に忘れられているオレンジカードなるものが残されている。 |
さて踊り子号撮影を終えて一旦帰宅し夕食を済ませて再度小田原駅へ出動である。
下りのライナーは(215系使用を除き)順に湘南ライナー5号・ホームライナー小田原21号・湘南ライナー7号・湘南ライナー11号・湘南ライナー13号・ホームライナー小田原23号と到着した。
最後だからかライナー表示のままで到着する列車が多かったのは有難かった。
夜0時を過ぎ日付が替わって3月13日、意外にもホームにはわずかしか人がいない。
ちょっと拍子抜けだが乗車してくる人のほうが圧倒的に多いのだろう。
0時45分、最後の湘南ライナー17号3737M(185×15)がヘッドライトで小雨を照らしながら到着。
15両の長い編成はホームいっぱいに静かに停車した。185系電車の定期営業運転が終わった瞬間であった。
ドアが開くとほとんど全員といってもいいくらいの鉄道ファンが降りてきたが、それでも予想よりは
若干少ない様に思えた。車体側面上部の列車名表示を撮る人が多かった。 |
【想定外の最後】
0:58、いよいよ回送となって発車、しかし誰も声を発しなかった。
「葬式鉄」という言葉など全く当てはまらないような厳かな空気の中、
定期運行を終えた185系国鉄形特急電車は暗闇の中へと遠のいて行った。 |
185系の誕生から定期踊り子・ライナー号からの引退まで長年見続けてきたが、登場時いろいろ批判があり私もはじめ踊り子号という列車名が好きになれなかった。しかしいつの間にか伊豆方面への観光列車としてすっかり定着し違和感も無くなった。157系の顔スタイルに近い185系も気づいてみれば相当量の記録をおさめたが 、21−3−13からの伊豆特急体制には全く興味が湧かない。伊豆方面への撮影行も激減すると思われる。3度目の同じ日がやって来る事は無いであろう。
国鉄形特急185系のMT54唸り音が聞けなくなるのは寂しい限りである。 |